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ホームシアターシステム

ホームシアターシステム

手軽に楽しむ入門編から、マニアのためのホームシアター構築、将来のグレードアップに備えた機材選びなどのヒントを集めました。映画のパッケージソフトへの対応はもちろんのこと、充実してきたデジタル放送のサラウンド音声への対応もここをご覧ください。

ホームシアターシステムの基本構成

DVD ビデオやビデオテープを、あるいは放送される番組を、家庭の中で迫力と臨場感のあるサラウンドサウンドで鑑賞しようとするのがホームシアターです。映画館 のサウンドシステムがデジタル化され、サラウンド化したのにともない、ホームシアターも5.1チャンネルサラウンドシステムが中心になってきました。

0.1 チャンネルは20~120Hzの周波数帯域をもつ低音補強用のLFEチャンネルです。5.1チャンネルホームシアターはプレーヤーとAVアンプ、6本のス ピーカー(うち1本はサブウーファー)と映像ディスプレィで構成されます。また簡易的には、前方左右の2本のスピーカーだけで音が全周にあるようにサラウ ンドサウンドを再生するバーチャルサラウンド方式もあります。

プレーヤーはDVDビデオプレーヤーが多く普及してきまし たが、ビデオテープや放送も加えてどのメディアを再生するかによって対応する機器を選択します。AVアンプはプレーヤーと一体化されたものと専用のものが あり、サラウンドを再生するためのドルビーデジタルやDTSなどの再生機能を備えたものを用意します。

デジタル放送の 5.1chサラウンド音声を再生するにはAAC(アドバンスド・オーディオ・コーディング)デコーダーも内蔵されたAVアンプを選びます。AACは種類の 多いMPEG圧縮音声のうち高音質・多チャンネル用途の方式で、2~5.1チャンネルに対応し、日本のデジタル放送が世界に先駆けて採用しました。

映 像ディスプレィはお手持ちのテレビを使う場合と、大型ディスプレィやプロジェクターを選ぶ場合とになります。ディスプレィを除く基本システムがコンパクト にセットされた普及型ホームシアターを購入する場合から、それぞれの機器を選んでシステムを構成する場合まで、画面の大きさと画質、ならびにサラウンドも 楽しむ場合の音質を考えたスピーカーの選択などを考慮して選んでください。

ホームシアターの構成図
(ホームシアターの構成図)

DVDビデオ

1996 年に高画質のMPEG2(エムペグツー)方式で圧縮した映像と、サラウンドをはじめ各種のデジタル音声を組み合わせて記録したDVDビデオが登場しまし た。DVDという名称のVにはバーサタイル(広範な)の意味であり、ビデオ、オーディオ、ROMをはじめ、追記形と書換え形の記録メディア(R、R/W、 RAM)など、コンピューターとの接続まで含めた広い応用が考慮されています。

ディスクには片面あたり単層と2層の記録が可能で、CDに比べて層を薄くしたことと信号読出しレーザーの波長を短くすることで、単層でCDの約7倍の 4.7GB(ギガバイト、10の9乗)、2層で8.5GB、2層両面では17GBの大容量記録ができます。

こ の大容量をビデオの記録に応用すると、片面133分の映画や、マルチアングル、マルチストーリー、マルチアスペクト等の映像作品が制作でき、鑑賞の楽しみ 方が増加します。音声は非圧縮(リニアー)PCM方式またはドルビーデジタルかMPEG2オーディオの圧縮方式を選択して記録します。DTSサラウンド音 声もオプションとして選択可能です。

コンテンツ(収録ソフトの内容)の著作者の権利保護もコピーによる品質の劣化が殆ど ないデジタル時代の重要な課題であり、DVDでは不法コピーに対するコピープロテクションとして、複製コントロールや暗号化などの著作権保護や、ディスク の再生が可能な地域を限定するリージョナルコードと言う仕組みが取り入れられています。

DVDディスクには収録された画像や音声の内容が記号で表示されますので、ソフトやハードを選ぶときの参考にします。

分類 項目 記号 内容
映像 16:9ワイド 16:9ワイド 16:9サイズ収録。4:3の通常のTVでは、プレーヤーの操作により、LB(レターボックス)での再生も可能。
レターボックス レターボックス 4:3画面サイズにレターボックスで収録。再生すると画面の上下に黒いオビが出る。
ワイド ワイド ワイドスクリーンは基本的には「LB」と同じです。4:3画面サイズで再生すると画面の上下に黒いオビが出る。
4:3ノーマル 4:3ノーマル 4:3の通常TVサイズで収録されている。
音声 音声トラック数 音声トラック数 記号の中の数字は収録されている音声トラックの数。英語音声と日本語吹替音声など、最大8種類まで収録可能。
ドルビー
デジタル
ドルビーサラウンド ドルビーデジタル方式の音声を収録。圧縮がドルビーデジタル方式である5.1チャンネル、他。
DTSサラウンド DTSサラウンド DTS方式のサラウンド音声を収録。
その他 字幕トラック数 字幕トラック数 字幕(サブタイトル)。記号の中の数字は字幕トラック数。洋画の場合一般に日本語字幕と英語字幕が収録される。
マルチアングル
マルチストーリー
マルチアングルマルチストーリー 場面が複数の視点や、複数のストーリー展開で同時に収録されている。数字は再生可能なアングル/ストーリー。
リージョナル
コード
リージョナルコード 世界を6地域に分けプレーヤーおよびソフト再生を管理。日本の地域番号は「2」。
THX対応 THX対応 ルーカスフィルムが監修したマスターを使用したハイクォリティなソフト。

(ドルビーデジタルの記号はドルビーラボラトリーズの商標です。DTSサラウンドの記号はデジタルシアターシステムズ社の商標です。THXの記号はTHX LTD.の商標です。)

デジタル放送

BS やCSのデジタル衛星放送に地上デジタル放送と地上デジタルラジオ放送が加わり本格的なデジタル放送時代を迎えました。デジタル放送では映像や音声を MPEG2方式で圧縮します。BSや地上デジタル放送の音声方式には圧縮効率の良いAAC方式が採用され、5.1チャンネルサラウンド放送が可能で、映 画、ドラマ、音楽、スポーツ、ドキュメンタリー番組などでマルチチャンネルサラウンド放送の充実が期待されます。

映像方 式には、テレビ画面を構成する画素数と画面の縦横(アスペクト)比、走査方式の組み合わせがあり、放送業者はこれらの中から番組特性に合ったものを選び放 送番組を編成することになります。アナログ放送のNTSC方式(走査線525本)に相当するのが480i方式であり、ハイビジョン放送(走査線1125 本)に相当するのが1080i方式です。「i」はインタレース方式、「P」はプログレッシブ方式です。インタレース方式では映像情報を60分の1秒ごとに 半分ずつ交互に送り30分の1秒で1つの画面を表しています。これに対してプログレッシブ方式では60分の1秒に全情報を送るので画面のちらつきが減りま す。

ハイビジョン方式であるHVのマークのついた番組を見るには16:9のハイビジョン対応テレビが必要で、また、5.1の表示のある5.1チャンネルサラウンド音声を再生するにはAACデコーダーがテレビ受像機かAVアンプのどちらかに内蔵されていることが必要です。

分類 呼称 有効画素数 画面ヨコ/タテ比 用例
SDTV
(標準方式)
480i 720×480 16:9/4:3 DVD、地上・BSデジタル
480P 720×480 16:9
HDTV
(ハイビジョン方式)
1080i 1920×1080 16:9 BSデジタル
720P 1280×720 16:9

(デジタル放送の映像方式)

AVアンプ

AV アンプはAVセンターとも呼ばれ、映像と音声の信号を選択し切り替えるセレクター機能、サラウンド音声のデコード機能、メーカー独自のサラウンド効果を高 めるプロセッサー機能、スピーカーを鳴らすためのパワーアンプ等の組み合わせで構成されます。すべての機能を含めたものを一体型と呼び、パワーアンプを除 いたものをコントロールアンプと呼んでいます。FMチューナーなど放送受信機能までついたものはAVレシーバーと呼ばれることもあります。

サ ラウンド音声はドルビーデジタル、DTSなどの5.1チャンネル再生が基本で、臨場感を一層高めるための各種の音場モードが選べるようにメーカー独自のサ ラウンドプロセッサーを加えたものもあります。低音チャンネル再生用のパワーアンプはサブウーファーに内蔵される場合があります。

スピーカー

ス ピーカーは前方左右のスピーカー、前方中央のセンタースピーカー、後方左右のリアスピーカー、低音補強用のサブウーファーの6本が標準です。前方左右の2 チャンネルのスピーカーのみであたかも四周にスピーカーが配置されているようなサラウンド再生を行うバーチャルサラウンド方式もあります。

ス ピーカーの形態としては、設置面積を抑えてスピーカーの指向性やインテリア性まで考慮した縦長のトールボーイ型のものが多く見受けられます。前方左右のス ピーカーやセンタースピーカーはテレビ受像機に近接して置かれることが多いのでスピーカーの磁気漏洩がテレビ画面の色ムラの原因にならないように防磁型の スピーカーを選ぶ必要があります。

センタースピーカーは左右スピーカーと同じ形で同一特性であることが望ましいのです が、置き場所がディスプレィと同じ位置になることが多いのでディスプレィを見る邪魔にならないような横長タイプで、しかも左右用のスピーカーとの中高音の 特性バランスが良いスピーカーシステムも用意されています。縦長に設計されたスピーカーを横置きにして使うと指向性の関係で中央の定位感が損なわれる場合 がありますので注意が必要です。

ディスプレィ

ディスプレィはプログラムソースの画 質グレードとバランスがとれていることが大切です。部屋の大きさ、画面までの距離ということもありますが、水平解像度が500本以下のSD(NTSC)グ レードのプログラム再生には一般に50インチ程度までのテレビが用いられています。500~1000本のHD(ハイビジョン)グレードのプログラム再生に は、ハイビジョンテレビまたは1000本レベルの高解像投射のできる100インチ前後のプロジェクターが勧められます。HDグレードのディスプレィでSD グレードのプログラムを再生するときには、ラインダブラーによる順次変換(プログレッシブ変換)で画像を滑らかにすることも行われます。プロジェクターで はスクリーンの選定も画質と視野角を確保する点で重要です。

DVDプレーヤーの映像出力にはテレビの入力端子に接続する コンポジット信号出力とS映像出力、ならびに高画質テレビやプロジェクター用のコンポーネント信号出力(Y/Pb/Pr)やD端子出力があります。プレー ヤーまたはAVアンプとディスプレィの接続時に注意が必要です。



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