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マルチチャンネルとサラウンド

1940年にディズニーが映画「ファンタジア」を製作し、映画の3チャンネル音響の口火を切りました。50年代にはシネマスコープ映画や70ミリ映画で4~6チャンネル再生が始まりました。

ホームオーディオにおいては1960年代末に、オープンリール方式テープの4チャンネルオーディオソフトが登場し、スピーカーを前方と後方に2本ずつ配置し四周から音を再生することからサラウンド(囲む)という言葉が使われるようになりました。

1970年代初頭の一時期に4チャンネルオーディオレコードが出現しましたが、その技術はやがて映画音響のサラウンド音声に応用されました。1976年にドルビーステレオが登場し、1992年にデジタル化されて今日の5.1チャンネルサラウンドに進化しました。

こ のように、複数のチャンネルを用いる「マルチチャンネルオーディオ」と「サラウンド」は構成や効果を表す言葉として用いられてきましたが、映画の音響再生 のためのマルチチャンネルオーディオが「サラウンド」として先に定着し、「サラウンド」はオーディオビジュアルのサウンド再生のイメージが強くなりまし た。DVDオーディオやスーパーオーディオCDが生まれて、音楽再生のマルチチャンネルオーディオの普及期を迎え、今や再び呼び名の整理が必要になってい ます。そこで2006年3月に(社)電子情報技術産業協会(JEITA)が「サラウンド表記についてのガイドライン」を作成し、「サラウンド」は製品名称 や再生状態・効果などを表す用語、「マルチチャンネル」は物理的構成を表す用語として整理しました。

オーディオビジュアル

オーディオビジュアル再生と音楽再生のイメージ

オーディオビジュアル再生は映画の音声システムの流れを受けて5.1チャンネル方式が中心となり、映像と5.1チャンネルシステムをまとめてホームシアターと呼ぶようにもなってきました。

ホー ムシアターシステムは、本来は大画面映像とシアターサウンドで構成され、あたかも映画館にいるような雰囲気を家庭の居間に再現しようとするものですが、最 近では購入して店頭から自分で持ち帰りもできる手軽なホームシアター用5.1チャンネルシステムまで普及してきました。

映画では音楽にくらべて台詞(セリフ)の明瞭度や、音の迫力と音の移動感が重要であるとともに、家庭でのスピーカー配置の簡便さが配慮されて全体的に小形 スピーカーか、あるいは中型の前方スピーカーと小型の後方スピーカーおよびサブウーファーといった構成が多くなります。音楽のサラウンド再生では、各チャ ンネル間の音のつながりが自然な残響音や臨場感の再現にとって重要であり、そのためには各スピーカーから均質で均等な再生音が得られることが必要です。ま た、サブウーファーについては他チャンネルとの音の整合性と自然な音色が重要であるため、その働き方を自分の耳で確かめて設置場所や音量を調整します。



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